医学的にIQを測ってきました
こんにちは、MDMAです。
今日もTwitterでは鬱々とした人々の日常を垣間見ることができていいですね。少なくとも私の周りの世界は平和です。電子でアクタージュの単行本を買いました。ヒゲドライバーさん、小澤亜李さん、ご結婚おめでとうございます。さて、、
唐突ですが、先日、WAIS-III というIQを測定する検査を受けてきました。受診に至った経緯や検査の流れや感想などを、検査特性を害さない程度*1に備忘録として残したいと思います。
1. WAIS-IIIとは
Wechsler Adult Intelligence Scaleという、いわゆるウェクスラー式成人知能検査のことです。ひらたく言えばIQテストなのですが、
私のIQは 145でした。あなたも令和一発目のIQ測定してみない? https://t.co/o1WchL9Lww #令和初IQテスト2020年版
— ミドま (@mdrm1rou) 2020年8月11日
このようなTwitterで簡単に測れて信憑性もあまりないような代物*2ではなく、医学的に発達障害の診断の補助に使われるようなきちんとしたIQテストらしいです。
当然、検査には時間がかかりますし、医師が必要と認めない限り*3自由診療の範疇であるため費用もバカになりません(後述)。大学の学生相談室で上手いこと()やると、無料かあるいは低価格で実施してもらえることもあるらしいですが、私が通い詰めていたときは遂にそのような流れにはなりませんでした…。
WAIS-IIIでは試験官と1対1で対面し、以下14種類の検査が行われます。黒以外で色が同じ検査は、同じような能力特性を対象にしています。
言語性検査 | 単語 | 類似 | 知識 | 算数 | 数唱 | 語音整列 | 理解 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
動作性検査 | 絵画完成 | 積木模様 | 行列推理 | 符号 | 記号探し | 組合せ | 絵画配列 |
(Wikipediaより)
これらの検査の全体成績と、検査ごとの成績の偏りによって、『その人が得意なこと/苦手なこと』を医学的に見つけてあげよう!というものが検査の目的です。このような特性から、医学的な検査ではありますが明らかな発達上の問題がない人でも受けることができます。むしろ、「なんかうまくいかないな〜」「みんな○○できる、○○できないの俺だけ」みたいな悩みがある人は、自己理解のためにも検査を受けると何か得られるかもしれません。(お節介か)
2.検査を受けようと思ったきっかけ
知り合いが受けていたから自分も、というのが大きいです。衒学的で自意識過剰というパーソナリティも影響しているでしょう。あとは、「幼少期から感じていたもついぞ病的と診断されることはなかった"周囲とのズレ"に解答を求めて」という建前も揃い、実は1年ほど前から検査を受ける機会を伺っていました。
しかし、大学の授業日程の関係や、そもそもこの手の検査は予約が何ヶ月待ちとかになってそうという印象、さらに、下宿の近場に良さげな検査機関を見つけられなかったことなどから、長い間検査が実現することはありませんでした。
帰省中のある日のことです、、、
親と話してたら明日WAIS受けることになった(え?)
— ミドま (@mdrm1rou) 2020年8月9日
さすが地方都市(褒めてる)
ちょうど良い検査機関が見つかり、自転車で20分くらいの街中の施設で即日予約確定し、翌日午後のWAISが受けられることに。
熊本市はいい街ですよホントに。
3.当日の流れ
12時起床(ゑ?)
食事、着替え、出発
雨が降りそうだったので、買い物に出ようとしていた父親の車についでに乗せていってもらいました。
13時30分現着
14時から17時までの予定だったのでコンビニで2回目の食事を摂りました。
14時 検査開始
担当してくれる方はベテランそうな女性でした。検査前に雑談する時間があったのですが、彼女は自分の子供に自己理解を促すためにWAISを受けさせたそうです。自分のように半分興味目的で検査を受けても構わないということがわかり、ひとまず緊張がほぐれました。
カルテや同意書にサインをし、体調や心境を聞かれた後にいよいよ検査が始まりました。
(以下、Wikipediaに載っている順番で各検査を記載。実際の順序とは異なる場合あり)
✓言語性検査
I.言語理解
1.単語
単語の意味を答えさせられました。説明を聞いたときは簡単だと思っていたのですが、いざ実際にやってみると「言 葉 が 出 て こ な い …」。その言葉の意味は知っているのにうまく言語化できなくてかなり苦戦しました。自分では気づいてこなかっただけで実は言語のアウトプットに難があったのでしょうかね。なんであれ、自分の知らない自分の姿をまざまざと見せつけられて新鮮でした。
2.類似
2つの単語の類似点を答えさせられました。「単語」の問題よりはよくできたと思います。「単語」よりも、抽象的に言語を扱う能力を評価されてる感じでした。
3.知識
テレビの一般向けクイズ番組で出されるような質問をされました。これは進学校卒の理系大学生としてはちょっと良いかな〜くらいの出来でした。
II.作動記憶
4.算数
文章題の暗算をさせられました。辛くも全問正解(おそらくは)でした。
5.数唱
いかにも作業記憶を評価してるんだなという感じで、数字を暗記させられました。作業記憶には自信がなかったのですが、作業記憶のマジックナンバーである7桁は突破できたので、平均よりは高そうです。
6.語音整列
数字とひらがなの混ざった配列で「数唱」をやらされました。説明を聞いて難しそうと思っていたとおり実際に難しかったです。
III.その他
7.理解
国語で言う「どういうことか問題」「なぜか問題」をやらされました。「単語」に似ています。「単語」ほどではないのですがこちらも苦労しました。
(1時間経過したため休憩)
✓動作性検査
I知覚統合
1絵画完成
世界一受けたい授業というテレビ番組で茂木健一郎氏がやっていた「アハ体験」のパズルみたいな感じで、絵の中の違和感を指摘させられました。中には難しいものもあり解答できなかったものもありましたが、平均よりはできたと思います。
2積木模様
積木を使って、指示された模様と同じ模様を作らされました。幾何が全然な人ってこれができないのかな……と思いながら。素早くできたので結構いい成績が取れたと思います。
3行列推理
冒頭に示したIQパズルみたいなのをやらされました。わからんもんはわからんのですが、まあ慣れてるもんなのでそれなりには良いスコアがとれたんじゃないでしょうか。
II処理速度
1符号
法則に従って文字に対応した符号を書き取らされました。免許を取るときの適性検査でやらされたような記憶があります。最後のマスまで埋めることができたので驚かれました。
2記号探し
間違い探しを次々とやらされるイメージです。最後まで行く人は殆どいないと念を押されたのですが、これも最後まで解けたのでとても驚かれました。
IIIその他
1組合せ
パズルを組み立てさせられました。1問だけ時間がかかった以外はすんなりといけたので平均は超えていると思われます。
2絵画配列
バラバラにされた漫画のストーリーを正しく並べさせられました。意外と難しくていくつか解答できませんでした。
16時 検査終了
✓検査全体を通して
その検査がどのように難しかったか、緊張したか、どのような工夫をしたのかなどを聞かれました。
✓感想
最後に試験官の方から感想を聞かれたのですが、自然と「面白かったです」と口からこぼれました*4。オタクのみなさんも動機と機会と余裕があれば受けてみることをオススメします。結果が出るのは10日後なので、またそのときにも続きが書けたらと思います。